山行名 剣岳早月尾根偵察
入山山域 北アルプス剣岳早月尾根
山行日 1997年10月9日(木)〜10月13日(月)
メンバー L西村正也3 矢内英之2

行動記録

1997年10月9日(木) 鹿児島―大阪―富山
 連休で人が多くスカイメイトが使えなくて思わぬ出費をしてしまった。キャンセル待ちなので大きなザックをチェックされる羽目になった。ハンマー、ハーケン、ボルトなど次々に怪しいものが出てきて検査官もあきれていた。さすがにガス缶は駄目だといわれて泣く泣く空港で廃棄してもらった。空港で大恥をかいてその後は順調に富山についた。夏のように酔っ払いや浮浪者がたくさんいないのは寂しい。

10月10日(金) 富山―上市―馬場島―早月小屋(16:00)
 朝、矢内と富山駅で合流し、地鉄で上市まで急ぐ。電車から雪をまとった剣がよく見えた。上市から無謀なヒッチハイク作戦に出るが、タクシーの運転手が絶対無理だから乗っていけとうるさいので一度は断ったが、3000円で伊折まで乗せてもらった。冬は、車はここまでしか入らないらしい。少しお金を負けてくれたのでよかった。ここでまたもやヒッチハイク大作戦を再開する。おじさんやおばさん達のたくさん乗ったワゴンに乗せてもらう。その人達に馬場島でご馳走になり、昼食にとビールやおにぎりまで頂いた。本当にいい人達だった。そうして食事が終わったあと、早月小屋を目指してだらだら尾根を登った。早月尾根は最強のバカ尾根だった。冬に一発で荷揚げをするのは無理だろうと思った。かなり荷物も重くてきつかったが、紅葉がとてもきれいだったので気分はよかった。1900bより上はわずかに雪が積もっていた。

10月11日(土)みぞれ 沈澱
 寒冷前線の通過で雨、あられ、雪、みぞれ、ひょうなどいろいろ降ってきた。沈澱生活を楽しむ。

10月12日(日)雪 早月小屋―2900b地点―早月小屋
 朝起きたら積雪が30センチくらいあった。行くか帰るか迷ったが、行けるところまで行こうと考えて出発する。はじめは、関西学院大学のトレースを辿って登っていく。途中で関西学院大を追い抜いて2人でラッセルする。深いところは60センチくらいの積雪があり、本格的なラッセルとなった。2800bを過ぎると風が強くなって目も開けていられい。獅子頭のところで稜線通しに行くか池ノ谷側を巻くかわからずうろうろしていたら関西学院大が追いついてきて一緒に道を探したが、よくわからなかった。関西学院大が引き返すらしいので一緒に帰る。帰りはトレースが全部消されていて途中で支尾根に迷い込みそうになってとても怖かった。冬に来る時は赤旗を数bおきに立てていかないとわからなくなると思った。とにかく2600b付近に戻ってきたときはかなり安心した。早月小屋に帰ってくると小屋の人が小屋で飯を作ってもいいといったのでお邪魔した。それから小屋の人と関西学院大と盛大な飲み会になった。

10月13日(月)晴れ 早月小屋―馬場島
 ただで酒を飲ませてもらったお礼に小屋の冬季閉鎖の手伝いをする。そしてだらだらした早月尾根を一気に下った。下山中は紅葉と雪景色が両方見られてラッキーだった。馬場島から上市までは小屋の人の車に乗せてもらった。(西村)

反省
 剣岳早月尾根は想像していたより難しいという印象を受けなかった。晴れていて風もなければ意外にやさしく登れると思った。しかし、悪天候時はすさまじい風雪にさらされることであろう。積雪期の剣岳登頂にはかなり天候に左右されると思った。天候判断を正確にして予備日をたくさんとって行動することが一番安全だと思った。2600bより下では重荷を背負ってのボッカが待っているので体力をしっかりつけておくことが大切である。今回は偵察のつもりで剣岳を登ったのだが、例年より早い積雪でほとんど本番だった。冬用装備とザイルを持っていたので登ることができた。山頂まで行けなかったが、ある程度は登れたので少しは自身になった。次は春に剣をすっきり登ってやろうと思った。(西村)


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