山行名 宮崎比叡山岩登り
入山山域 宮崎比叡山
山行日 1998年11月13日(金)〜11月18日(水)
メンバー 西村正也4 矢内英之3

行動記録

 学祭でみんなが焼酎で狂っている間に、岩登りの特訓をするべく比叡山に向かった。比叡山の山麓にテントを構え、4泊5日の岩登り漬けの毎日を過ごした。毎日が充実したスリリングな生活が送れた。長いルートをたくさん登れた点では十分な成果があったと思う。この合宿を足がかりに大岩壁の登攀に結び付けられないかと思っている。

1998年11月13日(金)部室発(18:25)―西鹿児島駅(19:07)―延岡着(23:20)
 学祭で盛り上がる学内を後に一路延岡を目指し、JR日豊線の鈍行に乗る。客は増えたり減ったりしながら、終着延岡につくころには僕らと2,3人の乗客だけになった。駅前のコンビニで食料を買いそろえて寝ることにする。深夜にサッカー少年が現れうるさくて起こされる。今何時と思っているんだ!キレる。

11月14日(土)晴れ 延岡発(6:18)―槙峰着(7:05)―比叡山水場BC(8:00)―TAカンテ取り付き(8:30)―終了点(10:30)―1.5スラブ取り付き(11:30)―終了点(14:30)―BC(15:15)
 延岡より高千穂鉄道で槙峰へ。2両編成のレールバスは僕らと2名の旅人と数名の高校生を乗せてのんびり走る。五ヶ瀬川の流れが美しい。槙峰駅で下車して国道にかかるでっかいアーチ橋を仰ぎ見る。ビールと登攀用具でいっぱいに詰まったザックは意外と重く、ボッカ練習をしていない体にはこたえた。ヒッチハイクで駐車場まで乗せてもらう。万事、計画通りだ。水場の横にベースを構えていざ登攀へ。最初は最も簡単なTAカンテに取り付く。ボルトは遠いがW級なので問題なし。登山路を駆け下って2本目をやる。取り付きに人がいたので順番待ちかと思ったが、上で落ちてけがをしたらしく撤収するところだった。去年ここで出会った北九州の中年パーティだった。第2スラブを間違えて第3スラブに迷い込んだらしい。我々は第一スラブのスーパールートをやるつもりだったが、1.5スラブに変更する。核心のY級は矢内がリードした。ホールドが細かくさすがに厳しい。その上のW級はボルトがなくて参った。その後、第1スラブのノーマルルートと合流して終了点に達した。さすがにくたくたになってベースについた。ビールが最高にうまい!

11月15日(日)快晴 起床(6:30)―3KNスラブ取り付き(7:40)―終了点(10:30)―U峰下部の岩場(11:50)―鳥居のボルダー(15:00)―BC(16:30)
 朝一番で3KNスラブに取り付くが、昨日のおじさんは腕を骨折していたらしい。大墜落は、無傷ではすまないことを知る。この一件でビビってしまって慎重な登攀になる。フレンズ、チョックを使ってプロテクションを増やすよう努力する。5ピッチ目でルートを間違えてボルトのないスラブに入ってしまう。スラブが広すぎてルートがどこかよくわからない。そんなに難しくはないが、40bでボルト2本では心もとない。西村がクラックに必死にハーケンをぶち込む。岩に突き刺されとばかりにクロモリのハーケンが火花を出してクラックに食い込んだ。やっとの思いで終了点に達した。午後は西村が足にマメをつくって痛くて登れなくなったので、ショートルートをやることにする。U峰下部の岩場で5.10cをやったができずじまいだった。鳥居のボルダーは雑草が繁茂していてちょっと遊んで帰った。

11月16日(月)晴れのち雨 起床(6:50)―第1スラブスーパールート取り付き(8:15)―終了点(11:15)―2.5スラブ取り付き(12:15)―雨天中止(14:00)
 西村の足のマメはテーピングでガチガチに固定したら痛みも幾分少なくなった。第1スラブのスーパールートは3ピッチ目の細かいスラブが嫌らしかった。亀の甲スラブはクラックにナッツとフレンズが使えた。高度感はあるがホールドも多く思ったより快適だ。6ピッチ目で矢内が右の藪ルートを進んだのには納得いかなかった。2本目は2.5スラブを選んだ。2ピッチ目でまたも矢内が藪ルートへ。彼は相当藪ルートが好きらしい。3ピッチ目のX級を西村がリードしたが、左の[級へ迷い込み試行錯誤していたら突然雨が降り出した。懸垂下降をしてBCへ逃げ帰った。

11月17日(火)雨のち曇 起床(8:00)―出発 綱ノ瀬川のボルダーへ(9:00)―BC(14:30)
 朝、雨が降っていたので今日のロングルートはあきらめる。寒気の流れ込みで風が強く、急に寒くなった。綱ノ瀬川のボルダーであまりルートにとらわれず、好き勝手に転石にしがみついて遊んだ。紅葉がきれいだった。帰りにトリハダスラブで3mくらい登ったり降りたりしてみた。去年はまったく歯が立たなかったこのスラブのホールドやスタンスがわかってきた。次に来たらトライしてみようと思う。

11月18日(水)曇 起床(6:30)―2.5スラブ取り付き(7:30)―終了点(10:40)―比叡山発(12:00)―部室着(17:30)
 やり残していた2.5スラブに取り付く。寒気の流れ込みで風が強くとても寒い。岩がつめたく手がかじかむ。登れなかったピッチはルートをはずしていたことに気づくと何とか上までいけた。上のY級も西村がなんとか落ちずに登った。最後の2ピッチはルートを完全にはずしてしまったがルートをはずすことになれきった私たちは、そんなことは気にせずに直上する。終了点ではゆっくりせずに急いで登山路を下って5日間お世話になったBCを撤収した。それから鹿児島を目指してヒッチハイクの旅をした。(西村)

感想 西村正也 農学部4年
 ヘルメットをかぶりハーネスを身につけてフレンズ、チョック、カラビナ、ハンマー、ジャンピング、ハーケン、ボルトをぶら下げて完全武装をして岩に登った。戦争にでも行くような気分で取り付きに向かった。まだロングルートの経験が少なく不安もいっぱいだったが、今の我々の経験、実力から考えるとよくやったほうだと思う。
 比叡山のベースは、水場に歩いて10秒、取り付きまで徒歩3分、毎日うまい水を飲み、矢筈岳の岩壁を望みながらの生活はとても充実していた。今回は比叡山T峰南面スラブだけしかロングルートは登れなかった。ニードル左岩稜や雌鋒岳を次はやってやろうと思う。もう少し経験を積んで大きな岩壁に挑んでみたい。

矢内英之 農学部3年
 快適なフリクションだった。迷った。が、次は迷わない。いろんな岩質のスラブを登り込めばもっとうまくなるはずだ。ルートの見方やビレイポイント、クライミングギアの整理、ランニングビレイなどいろいろ勉強になった。来年はたくさん連れて行きたいと思う。


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