2000年度春 屋久島縦走

2000年度 春・屋久島合宿
山域:花山〜永田・宮之浦岳〜淀川
メンバー:CL横山美輪(2)SL篠原瑠璃子(1)中馬佳子(1) 西村正也(4)

2月27日(火)
部室出発(7:25)―北埠頭出発(8:45)(フェリー)―宮之浦港着(12:50)―(バス)―大川の滝着(14:30)―大川の滝の近くで水を汲んで出発(15:20)―花山歩道入り口のテン場着(17:25)―夕食(カレー)(19:00)―就寝(20:40)
 朝部室に集合し、市電で港へ移動する。香川さん、まりさん、野口さん、久保さんの見送りをうけて屋久島フェリーは鹿児島を離れた。海は穏やかで開聞岳が小さくなってゆく。わくわくして眠るどころではない。屋久島についてからすぐにバスに乗り込む。うそみたいに天気がよく暖かい。西村さんの説明を聞こうと思っていたのにいつのまにか眠ってしまっていた。後ろのほうにストンととがったモッチョム岳が見えた。湯泊にはガジュマルがあった。本物のガジュマルを見たのは初めて。大川の滝はただ水が流れ落ちているだけなのだけど、たくさんの人が見に来ていた。不思議だ。飲み水を補給して、林道をひたすら歩く。休憩のときに差し入れのカステラとチーズを食べる。美味い。相変わらずよすぎる天気。『初日に天気がよいと降られる』というジンクスを聞いて不安になる。2時間歩いてあっけなくテン場に到着。2月とは思えないほど暑い夜だった。(中馬)

2月28日(水)起床4:00−花山歩道入口6:33−鹿ノ沢小屋着15:40
 屋久島の雨は激しかった。ザックはどんどん重くなった。倒木などに引っかかってイライラした。だんだん雨足は強さを増し、途中沢登り・・・もどきをしてうんざりした。鹿ノ沢小屋までの道のりがやけに長く感じ、果てのない旅をしているかのようで終盤はなにがなんだかよくわからず。歩いていた。小屋に着いたら、小屋の中にテントを張りココアを飲んだ。(篠原)

3月1日(木)起床5:00−鹿ノ沢小屋出発7:00−鹿ノ沢小屋着10:00
 中馬氏の体調が森林限界を超えてすこし行った所でくずれた。天気もあいかわらずおもわしくなく、突風が吹いており、道も険しく寒かった。下山ということで皆の意見は一致した。小屋に着いて再びテントを張り、空焚きをしまくった。テント内でだべった。時間がとても短く感じられた。(篠原)

3月2日(金)
起床(4:30)―鹿の沢小屋出発(6:50)―ローソク岩展望台(7:40)―永田岳山頂(9:00)―山頂下を出発(9:30)―鞍部(10:00)―焼野(11:00)―宮之浦岳山頂(11:35)―山頂出発(12:30)―小楊子川源流水場(13:05)―投石平(14:15)―花之江河(15:05)―淀川小屋着(16:50)
 小屋の二階に張ったテントを撤収する。非常に寒い。外はまだ暗いがうっすら雪が積もっているらしい。前日より三十分早く出発する。前日と違ってやぶこぎをすると水滴のかわりに細かい雪が散る。コギやすいかわりに、岩場はつるつるに滑る。先頭の西村さんがピッケルで足場を作りながら進む。朝食のラーメンを密かに少なくついだので今日はもう上がってくる気配もなく、快調。登るにつれ、もやが晴れて視界がよくなった。スギに積った雪や樹氷で真っ白になった枝がとてもきれいだ。永田岳の山頂からは遥か海が見えた。屋久島は島のくせに島とおもえない程広い。永田岳の直下でレーションがねずみにかじられてるのを発見。宮之浦岳のすぐ下の祠にお参りする。宮之浦を下る途中で西村さんに脳ミソ岩や、ゲンコツ岩、モアイ岩を教えてもらう。みんなで大喜びする。この頃はじめて足に感覚が戻ってきた。あまりの寒さにずっと感覚がなかったのだ。樹林帯に入り、下山モードが濃くなってきてペースが速くなる。花之江河ではヒキガエルがうようよしていた。小花之江河ではもっとひしめき合っており、うんざりする。水面から頭がいっぱい突き出していた。予備日を使ったので湯泊の方ではなく淀川方面に向かう。たっぷり10時間行動であったが暗くならないうちに淀川小屋に着く。淀川で水汲みの時にうわさのビーバーを目撃できて満足でした。18時まで待って、だれも来ないので小屋の中にテントを張った。この時ネズミがテントにあけた穴を発見する。どうりで私のホームパイがやられてたわけだ…。(中馬)

3月3日(土)起床4:00−淀川小屋出発6:30−安坊林道終点7:25−屋久杉ランド9:30−宮之浦港着12:20
 当初の計画では宮之浦岳から湯泊にぬける予定であったが、いろんな面から総合的に判断して淀川小屋から屋久杉ランドへぬけるルートに変更したほうが良いということになり、安坊林道を経て宮之浦港へ。淀川小屋から安坊林道にぬける200mほど手前のところで始発のバスの時間を聞くために屋久島交通へ携帯電話で電話をかける。こんなところで電波の棒が三本もたっていて驚いた。屋久杉ランドではまったく電波はキャッチできないというのも意外であった。(横山)

雑感
法文学部 人文学科 東洋史系 横山美輪
 とにかく寒いぞ〜。というのが感想である。前回九重へ行ったときも寒かったが、屋久島の寒さは質が違う。とにかく濡れないということはなく、かつそれが乾かない。常に湿った衣服とドンより曇った空は皆の戦闘力を殺ぎ落としているようだった。しかし今回も隊の雰囲気はいいカンジであった。思いがけず鹿ノ沢小屋で2泊することになり初めて屋久島で沈殿して、屋久島の山中でゆっくりすることができた。永田〜宮之浦〜花之江河は恐ろしく天気がよく、屋久島でガイド経験のある西村さんの解説を無料で拝聴した。私は今まですすんで山の草木や、その他の知識に関心を示してなかったけど、またまた新しい山の楽しみ方が実感できてよかった。といっても今後知識が増えるかは保証しかねますが・・・。
 1年生も懸命に考えて、自分達について省み、考える姿は1年前の自分と重なって「いいねぇ」と思わされた。(何か偉そう)今回の自分への反省はCLというのはいろんな意味でキャパシティーの広さが問われる役職だけど、自分のキャパは前回に比べて全く成長を見せていなかった。そんなものは一朝一夕で大きくなるものではないが、自分に対する不満を残してしまった。山行自体は楽しいものだったが、自分への課題は残された。

医学部 保健学科 篠原瑠璃子
 トレーニングも何もせず、思い切り怠惰な生活を送っていたせいか、今回の屋久島山行は異常にきつかった。SLの役目を全く果たしてなかった。CLのサブをする余裕がなかったからだ。それほど私は皆の足を引っ張った。心に残ったのは2日目の豪雨の日。ほんとにほんとにしんどかったけど、隊のメンバーがとてもとても優しくてあったかかったことは忘れないと思う。

歯学部 歯学科 1年 中馬佳子
 ・パッキングが遅い。二日目以降ずっとドンジリで先輩方を待たせてしまった。
 ・テント内整理ができてない。
 ・計画書の概念図に水場と主な場所の標高を書き入れておくこと。
 ・計画書にラジオのNHK第一と第二のバンドを調べて書いておくこと。天気予報を聴くため。
 ・他では必要ないかもしれないが、屋久島に行く時だけはズボンの着替えが要ると思った。濡れたまま寝ると寝袋まで濡れる。
 ・ネズミを侮るなかれ。
 初めての屋久島だったのでワクワクしましたが、まじめに登りました。西村さんにガイドしてもらったおかげで、屋久島のことや、植物などなどを知ることができました。ありがとうございました。どピーカンや、もやのたちこめる森の中、じゃー降りの雨、雪化粧という変化に富む屋久島を見ることが出来ました。あまりにも多くの印象がありすぎて書けないくらいです

農学部 生物環境学科 肥料学研究室 西村 正也
 半年間ぶりに訪れる屋久島は、懐かしいやら、そうでないやら複雑でした。屋久島に住んでいる間には一度も登れなかった永田岳に登れたのは感動だった。私が世界で一番と思う山、永田岳がすごく近くて遠い山だった。宮之浦岳の山頂から、縄文杉の登山道から、永田の集落から100回以上も見たのに、1年間一度も頂きを踏むことができなかった。ガイドとしてお金をもらう以上は、お客様の要求に答えないといけないのだが、それでも九州で2番目というだけで全く見向きもされない山、永田岳。九州最高峰の山、宮之浦岳と永田岳の標高差はたったの49m。たったそれだけの差なのに永田岳の登山者の数は、極端に少ない。人間がそんなつまらない標高の差を気にしているのに対して、永田岳は堂々とした山容で迫ってくる。この山だけは、何度登ってもいい山だなあと思う。天気のあまりよくなかった山行ではあったが、永田岳の山頂でいきなりガスが晴れたのには久しぶりに感動した。山行中に植物、動物、歴史、宗教、気候、山岳遭難などいろいろなレクチャーを行なった。どれだけみんなの頭に入ったか分からないが、少しでも屋久島についての新しい発見に結び付けてくれたらなあと思っています。最後に、屋久島は年に3回遊びで来るのが一番ですね。